首都高速・阪神高速専用ETCコーポレートカードの落とし穴

サービス内容

最近、首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカードを取り扱うETC組合が増えている。

通常ETC組合が取り扱うETCコーポレートカードは「月々の高速代が1台あたり3万円以上」というノルマのようなルールがあるが、首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカードは月々の高速代が「1台あたり5000円以上」に設定されている。

一見すると敷居が低くお求めやすい条件に思えるが「首都高速(阪神高速)以外の道路で割引されない」などといった想定外の契約もあるようで注意が必要だ。

今回の記事は従来からあるETC組合と首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカードの違いや注意点を解説しよう。

首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカードとは

まずETCコーポレートカードについて簡単に説明すると、ETCコーポレートカードとはネクスコが発行するETCカードである。

ネクスコとは高速道路株式会社3社の総称で日本で一番大きな高速道路企業だ。要するに高速道路が発行する公式の法人用ETCカードということになる。

ただし「首都高速」や「阪神高速」などの都市型高速はネクスコではない全くの別会社が管轄しているためネクスコ系の高速道路より割引率は低い。

そして今回の主題である「首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカード」の発行元は首都高速株式会社や阪神高速株式会社と思いがちだがネクスコだ。

そしてネクスコは「首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカード」の発行はしていない。従来のETCコーポレートカードを「首都高速や阪神高速専用」と銘打ってETC組合が申込みを募集している。

「首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカード」とはETC組合独自のサービス名と言いかえても良い。

したがって「ETC組合を利用する予定がない人」にとっては全く関係の無いカードということになる。

ETCコーポレートカード組合が発行するカード

ETCコーポレートカードを申し込みする場合、「ネクスコの窓口」と「ETC組合に加盟」という2つのパターンがある。

ネクスコの窓口で直接申し込みをすると「4ヶ月分の保証金」が必要になるが、ETC組合を利用すると保証金が免除になるためメリットは大きい。

ただしETC組合は「月々の高速代が車両1台あたり3万円以上」という加入条件があり、3万円の利用はネクスコ系の高速道路に限定される。3台分のカードを発行したら9万円が最低ノルマだ。

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首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカードは組合が発行している

「ネクスコ系の高速代が月3万円以上」の代わりに「首都高速または阪神高速の利用が月5000円以上」という条件でETC組合の加入ができるのが「首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカード」だ。

「月々の高速代が3万円に届かない」「首都高速や阪神高速ばかり使ってる」などの理由でETC組合に加入できなかった法人をターゲットにしたサービスだろう。

中には「1台当たり月1万円以上」「合計5万円以上」という条件のETC組合もあるが、どこに加入すればよいのか?は色々なETC組合を比較して慎重に選ぶことをおすすめする。

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首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカードの問題点

「首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカード」は今までETC組合に加入できなかった企業の受け皿になるためそれなりの需要があると予想できる。

都市型高速専用に対応しているETC組合も多くなっているのが理由の一つだ。

ただし「首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカード」について調べてみたところ注意しなければいけない事項を発見した。

首都高速(阪神高速)以外では割引されない

「首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカード」を発行して利用したら「ネクスコ系の高速道路の割引が無かった」という利用者からの報告があった。

「首都高速専用」は首都高速だけの割引しかされず「阪神高速専用」は阪神高速だけしか割引を適応していないのだ。

ETC組合によっては全ての高速道路で大口・多頻度割引を適用するとこもあると思うがかなり注意しなければならない。

間違って首都高速(阪神高速)専用カードが送られた

従来のネクスコ型ETCコーポレートカードの申込みをしたら「首都高速専用のETCコーポレートカードが届いた」というケースもあるようだ。

首都高速は滅多に使わなかったため割引がほぼ無く、手続きをしたETC組合が信用できないと組合の変更を希望していた。

「従来のネクスコ型」「首都高速専用」「阪神高速専用」とETCコーポレートカードの申し込みを3種類に分けているETC組合は多少なりとも注意が必要かもしれない。

首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカードのまとめ

「首都高速や阪神高速専用のETCコーポレートカード」について解説をしたが最後に簡単にまとめよう。

ETCコーポレートカードはネクスコの管轄する高速道路だけでなく首都高速や阪神高速などの都市型高速でも「大口・多頻度割引」がある。

「ネクスコの窓口」「ETC組合」のどちらで申し込みをしても同じETCコーポレートカードが発行されるがETC組合を利用すると4ヶ月分の保証金が免除される。

ETC組合は「月々の高速代が3万円以上」という加入条件があり、3万円の利用はネクスコ管轄の高速道路に限る。

「首都高速(阪神高速)の利用が月5000円以上」でも加入できるETC組合もあるが、中には「首都高速専用は首都高速のみ」「阪神高速専用は阪神高速のみ」という割引を制限するETC組合も存在する。

「絶対に首都高速しか使わない」というような企業なら問題はないが、申し込みをする時には事前に問い合わせて言質を取ることをおすすめする。