ETCコーポレートカードとETCマイレージサービスの割引比較→どっちが得?

比較

ETCコーポレートカードとETCマイレージサービスを比較したらどっちがお得なのか?よく聞かれる質問だ。

高速道路をたくさん使うならETCコーポレートカード、そうでないならETCマイレージが一般的な考え方である。

目安になる高速代は13,800円だ。

毎月の高速代がそれ以下ならクレジットカード会社などが発行するETCカードでマイレージ登録した方が良い。

桁が違う、10倍20倍、それ以上の運送をメインとした企業は比較などせず早急にETCコーポレートカードを申込みするべきだ。

時は金なり。保証金不要のオススメETC組合を紹介する。

おすすめETCコーポレートカード協同組合「テイ・ネット物流事業協同組合」
個人事業主もOK!おすすめETCコーポレートカード組合「テイ・ネット」のここが凄い!

毎月の高速料金が13,800円を少し超える程度の場合は記事の内容を理解して比較してもらいたい。

月に13,800円という金額は高速道路の利用状況によって大きく変わる。一概に結論を出すのは尚早だと付け加えておく。

比較材料
  • 月々の利用料金
  • 利用している高速道路
  • 利用している日時

比較するなら上記の3項目を把握しておこう。

その上でETCコーポレートカードとETCマイレージサービスのどっちがお得か?を判断するべきである。

ETCコーポレートカードの大口・多頻度割引

ETCコーポレートカードの「大口・多頻度割引」とは、高速道路の利用金額が多い・頻繁に利用する車に対して与える割引サービスだ。

使えば使うほど割引率が上がる特性を持つ。

高速料金(月) 割引率
5,000円未満 無し
5,001円から10,000円の分 10%(20%)
10,001円から30,000円の分 20%(30%)
30,001円以上の分 30%(40%)
(カッコ内はETC2.0事業用車両)

割引率は3万円を超えた分の料金から30%だ。

だが3万円使ったら9,000円割引ではない。段階ごとの割引率は固定なため3万円使った時の割引額は4,500円になる。

また「大口・多頻度割引」には併用できる割引と併用できない割引がある。別記事を参考にしてもらいたい。

ETCコーポレートカードの割引率で具体的に割引計算してみよう
ETCコーポレートカードのウリは「割引率が最大40%」だ。 実際は「深夜割引」「休日割引」を併用することで、計算上では高速料金を50%近くまで割引くことが可能である。 ただし、ETCコーポレートカードの割引計算はやや複雑だ。使い方によっては...

今回は”ネクスコの道路だけを使ったケース”として、ETCコーポレートカードとETCマイレージサービスを比較する。

ETCマイレージサービスの割引サービス

ETCマイレージサービスは高速料金を支払った分だけマイレージが貯まる。航空会社のマイルとよく似ている。

ETCコーポレートカード以外であれば無料で登録できる。ただし登録の際には手持ちのETCカードとETC車載器管理番号が必要だ。

ETCマイレージのシステム

高速道路を走った分だけ貯まるETCマイレージ。貯めたマイレージは「無料通行ポイント」に還元して高速料金に充てる。

5,000ポイントを一度に交換すると還元率が一番高くなり、割引率に換算すると9.1%となる。

細かいシステムは別記事に書いてあるが、ETCマイレージサービスの割引率は9.1%と覚えておけば比較が楽になる。

無料のETCマイレージサービスを使え!ポイントを貯めてお得にドライブ
走った分だけマイレージが貯まる「ETCマイレージサービス」について説明しています。

具体的な金額で比較してみる

ETCコーポレートカードとETCマイレージサービスを比較するには「割引」「無料通行による還元」という制度の違いを考慮する必要がある。

分かりやすく早見表で比較するなら下記の通りだ。

ETCコーポレートカード ETCマイレージ
月間利用額 割引額 割引率 割引率(※)
5,000円 0 0% 9.1%
1万円 500円 5.0% 9.1%
2万円 2500円 12.5% 9.1%
3万円 4500円 15.0% 9.1%
4万円 7500円 18.8% 9.1%
5万円 10500円 21.0% 9.1%
6万円 13500円 22.5% 9.1%
7万円 16500円 23.6% 9.1%
8万円 19500円 24.4% 9.1%
9万円 22500円 25.0% 9.1%
10万円 25500円 25.5% 9.1%
20万円 55500円 27.8% 9.1%
30万円 85500円 28.5% 9.1%
40万円 115500円 28.9% 9.1%
50万円 145500円 29.1% 9.1%
100万円 295500円 29.6% 9.1%
(※)一番お得な5000ポイントで交換

月に1万円程度ならETCマイレージの方がお得ということは分かる。

どのように計算を出したのか?もう少し細かく比較してみよう。

1ヶ月1万円使った時の比較

ETCコーポレートカードの割引率

ETCコーポレートカードの「大口・多頻度割引」は利用額が5,000円未満だと割引がない。「10,000円」利用時の割引額は500円だ。

大口・多頻度割引

500÷10,000円=5%

毎月1万円の利用なら毎月5%の割引となる。

ETCマイレージサービスの割引率

ETCマイレージサービスは「10,000円分」利用で「1,000ポイント」貯まる。1,000ポイントは500円分の無料通行ポイントと交換できる。

ETCマイレージ割引(単月)

500P÷(10,000円+500円)=4.7%

単月だとETCコーポレートカードの方が得になる計算だ。

だがETCマイレージサービスは5,000ポイントを一度に交換すると5,000円分の無料通行ポイントになる。

ETCマイレージ割引(5ヶ月)

5,000P÷(50,000円+5,000円)=9.1%

5ヶ月単位にすると月1万円利用者はETCマイレージサービスの方がお得だ。

1ヶ月3万円使った時の比較

次にETCコーポレートカード組合に加入できる最低利用額「3万円」で比較してみる(月3万円以下の利用では組合に入れない)

大口・多頻度割引

4,500÷30,000円=15%

月3万円の利用があるなら15%(4500円)の割引だ。ETCマイレージサービスの最大割引率9.1%を大幅に超えている。

組合加入資格のある事業者はマイレージサービスと比較する必要すらない。圧倒的にETCコーポレートカードを選択するべきだ。

1ヶ月13,800万円使った時の比較

最後に月13,800円利用したケースを比較してみよう。何故こんな中途半端な数字なのか?察しの良い人は気付いたはずだ。

大口・多頻度割引

1,260÷13,800円=9.1%

ETCコーポレートカードで月13,800円使うと割引率は9.1%でETCマイレージサービスの最大値と同じになる。

高速料金が月13,800円以上ならETCコーポレートカード。13,800円以下ならETCマイレージサービス。

ちなみに割引率の高いETC2.0車載器の事業用車両(緑ナンバー)は「月9,200円」がボーダーラインだ。

ETCコーポレートカード・ETCマイレージサービス比較まとめ

金額的には「月13,800円」を目安にすれば、どっちがお得か判断できる。

さらに「月3万円以上」使っているなら保証金不要の組合で申込みができる。

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「月13,800円」付近の人は2点ほど注意することがある。

  • 申し込みの手間
  • 割引対象の高速道路

申し込みの手間を考慮する

ETCコーポレートカードの申し込みは手間と時間がかかる。

保証金や必要書類の準備も大変だし、どんなに急いでも発行まで1ヶ月はかかる見込みだ。

一方のETCマイレージサービスの登録は比較的簡単である。

オンラインで申し込みをすれば当日からサービスを開始できる(正式な登録完了は1週間ほど)

申し込みの手間や費用はもちろん考えるべきだ。

そして大事なポイントは「高速道路の利用は増える予定なのか?」

大幅に増えるのであればETCコーポレートカードがおすすめだ。現状維持であれば手軽なETCマイレージサービスでも良いと個人的には思う。

ETCマイレージサービスは首都高速NG

ETCコーポレートカードとETCマイレージサービスは全ての高速道路を割引対象にしている訳ではない。

両者の運営にはネクスコが関わっているので共通する道路は多い。

大きな違いは首都高速だろう。首都高速はETCマイレージサービスに参加していない。

首都高速も利用するのであれば割引があるETCコーポレートカードを選ぶことが賢いかもしれない。